政府系オンライン窓口のなんじゃこら? ~ 行政のDXへの思い
これらのサイト、基本的に何をするにもマイナンバーカードが必要です。
そのためPCで操作しようとするとICカードリーダを用意する必要があります。
一般的利用者からすると敷居が高いです。
そもそも見た目から
「何をしたらいいか、どうすればいいのか」
きわめてわかりにくい印象です。
◎法務省の登記ねっと
法務省の登記ねっと(登記・供託オンライン申請システム)の利用時間は
平日 午前8時30分から午後9時までなのだそうです。
同様にe-taxも利用可能時間が決まっています。e-Taxの利用可能時間 | 【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)
オンライン申請の利点は24時間いつでも利用可能というのも利点の一つではないかと思うのですが
お役所のサーバー(コンピューター)は公務員の勤務規定に準じるようです。
さらにこのサービスを利用するにあたっては、前もって『事前準備』ということで
『何か正体不明のアプリ』を事前に自分のPCにインストールすることが求められます。
例えば、民間の銀行に口座を申し込むサイトなどで必要項目を入力する前に
何らかのよくわからないアプリをインストールする必要があるとしたらどうでしょうか?
そんなややこしい、怪しいシステムを使う気が起きるでしょうか?
Webアプリケーションの本質(ブラウザ一個で完結する)を理解しておらずオンラインサービスとしては常識的ではないサイトと考えられます。
いずれにしても「利用者のため」というより明らかに「運用側のお役所や業者などの都合」が優先されている印象を持ってしまいます。
◎中小企業庁の持続化給付金申請
持続化給付金申請窓口ホームページで申請しようとすると、添付書類として
給付金の受け取り口座(振込先の銀行口座)の通帳の写真?が必要となります。
これは何のために必要なんでしょうか?
本人確認書類として別途運転免許証の写真などを添付しますので本人確認はそちらでできるはず。
こんな意味不明なことをするから
「マイナンバーと銀行口座のひもづけが目的なんじゃないか」
「勝手にマイナンバーと口座がひもづけられちゃうんじゃないか」
などと勘ぐられるんじゃないでしょうか?
結果、ますますマイナンバーのイメージが悪くなるような気がしてしまいます。
そして入力された情報が即座に集約できることなどを目指して構築されたサービスなのだそうです。
こちら、入力項目が130項目もあり使えないそうです。
そういった声を踏まえて40項目まで減らしたそうです。
それでも現在も普及率は数パーセントらしいです。
東京都医師会としては「これは使わない」と決めてしまっているそうです。
理由は医師や看護師、医療機関の負担が大きすぎるからとのことです。
でも、とりあえず至急に取りまとめるのに必要な項目としては、
その日発生した感染者の「年齢」「性別」「居住都道府県」
ぐらいではないかと思うのですがいかがでしょうか。
それ以上の情報については余力に応じて後で追加入力するなどではダメなのでしょうか?
使う側の立場や現状を考えてないからこういう、大仰ではあるけれども使えない
システムができあがるのだと思います。
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■IE専用問題
そもそもこれらのサイト、ほぼすべてなぜか対象ブラウザは
マイクロソフトのインターネットエクスプローラー(IE)のみとなっています。
IE専用です。
現在たくさんの人が利用しているChromeは対象ブラウザではないため使えません。
なぜなのでしょうか?
未だに引きずっているのでしょうか?
IEしかダメとする積極的な理由は何も考えられないです。
作り手側の立場で言えば多くの場合「IE専用」にする方が手間がかかります。
利用者からすればChromeを通常使っていて、いざ必要項目を入力しようとしたところで
ブラウザをIEに切り替えることが必要になります。初心者の場合この操作が結構困難な操作となります。さらにChromeとIEの操作方法の違が違うことに少なからず戸惑うことになります。
開発した業者の都合なのかお役所の担当者の好みなのか?
■浮世離れしてます
本当はこのシステムを使わせたくないんじゃないかと勘ぐりたくなるくらいです。
これらのシステムの開発にかかわった役所側の担当者、そして開発を実際に行った業者は
何のために、何を目指してこのシステムを作ったのかを理解してないのではないでしょうか。
■デジタル時代のパスポート
「誰のために作られたシステムなのかを意識して根本から作り直す必要がある」
という趣旨のことをおっしゃっています。
もっともだと思います。
平井大臣は
「マイナンバーをデジタル時代のパスポートとして普及させたい」
とおっしゃっていますが、そのようなブランド化は大変有効な一手であると考えて大賛成するとともに心から応援したいと思います。*2
ぜひ実行していただきたいと思います。
■誰が作った?
また、上述のホームページについては各役所内ですべてを作成したわけではないと思います。